20年がかりのシイタケ原木栽培2/2

切り倒された斜面の周囲には、来年切る予定の18~20年の雑木林が拡がる。

前回に引き続き、「おかやま有機無農薬農産物」のお米を生産していただいている城北農産あいがもファーム・福島社長の農園より、シイタケ栽培の様子をお届けします。  

「20年がかり」とは?

前回は原木を切り倒した雑木林から、シイタケを収穫するまでをお伝えしましたが、大切なことを書き落としていたのに気が付きました。

原木を切り出す雑木林についてです。

刈り倒した雑木は根まで掘り起こすわけではありませんので、土壌が流出する事もなく、それまで日陰で過ごしていたどんぐりの芽が日差しを受けて再び雑木林へと育っていきます。

先に紹介した雑木を葉刈りした斜面の隣は、切り倒されたのと同じくらいの太さの雑木の木立でした。およそ18年前に刈った斜面が、再びそうして雑木に覆われているというわけです。

林が再生するまでの18年と、原木がシイタケを発生させるまでの2年で20年。

福島さんの山林はおよそ30ヘクタール(東京ドーム6.4個分)もありますので、原木からすべて自給された、今風に言うサステナブルな状況で生産が続けられています。 

38℃~50℃までの温度で24時間。「『低めの温度で長く』が旨味を増す」とのこと

さて、収穫されたシイタケはその日のうちに乾燥工程に進みます。

大小3台の乾燥機を収穫と出荷の兼ね合いで稼働させ、丸一日かけて完了します。

最近ではカットされたシイタケも人気が高いが、並べる手間が…

乾燥の温度を高く設定すればすぐに乾き、燃料代も節約できますが、旨味は出にくいそうです。福島さんの農園では38℃からスタートし、24時間後に50℃となるような設定で乾燥させています。

このところ人気のあるスライスした製品では、くっついた状態ではうまく乾燥しないため、一枚一枚を手で並べる工程もあるなど、何から何まで手のかかること…

20年のサイクルの中で乾燥は最後の一日、ということになりますが、仕上がりは上々、あとは皆さんの調理を経て、森のサイクルが完結します!

2023年4月吉日

店主拝

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